狼ゴコロは愛のイロ


いや~~~~~~!!!



胸中でそれを掻き消そうと叫ぶと同時に、とっさに雅の顔をぎゅうっと胸に抱き締めてしまった。



「ぐっ?!ん~・・・!!!!」


「雅、嫌よ!どうして他の人となんて!!」


「ん???ちょ、息が!!ぐふっ・・・・・・・・・・・」


「え?雅?!」



あたしの勝手な妄想のせいで暴走していると、胸のなかの雅はこれ以上無いほど顔を真っ赤にし、気絶してしまった。




――――・・・
――――――――――・・・



「全く、1人で暴走しないでよ」



冷えピタを貼って待つこと10分。


赤みもいくらか引いた頃、雅は目を覚ました。


そして、ことのあらましを素直に白状すると、雅は照れながら話し始める。



「まず、俺は女性に心が惹かれないだけで、精神的にも肉体的にも健全なんだ」


「え、うん」


「で、そうだな、高校生の時にはそれなりに友達もいたんだよ」


「友達?」


「そう。中学までは男友達もほとんどいなかったが、高校生になって地元を離れてから、何人かできたんだ」



そう言えば、結婚式で数人で雅に話をしに来ていた人たちがいたかも。



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