狼ゴコロは愛のイロ
他の人たちの向ける視線とは違って、純粋な驚きと祝福が感じられた。
「アイツ等は俺とは違って過去もその当時も彼女がいたわけだ。だからその・・・」
「だから?」
ベッドに横たわる雅の顔がまた赤くなっていく。
あたしはもう服に着替えてるし・・・
何で赤くなるの?
ジイッと見つめていると、あきらめたように雅は呟いた。
「俺が、体験をしたことがないから教えてやるって言って、彼女との行為のことや、AVとか・・・雑誌とかを・・・」
仕事をする年齢になってからは、そういう類は手にしなくなったらしいが、健全な男子高校生時代は、友人たちとそんな話でも盛り上がったらしい。
でも、それをあたしに話すのは照れ臭かったみたいで、最終的にはゴニョゴニョ言って聞こえなくなっちゃった。
でも結局、結論は生身の女性に触れたことは本当にないってことよね。
それじゃぁ、雅が言っていたことは本当なんだ!
「よかった!!雅が本当にあたしが初めてで」
「はぁ、こんなこと話したくなかったのに・・・」
抱きつくと、背中に腕を回しつつ、ため息をつく雅。