閑中八策
 どう過激なのかと言うと、聖書の記述、特に新約聖書の「ヨハネの黙示録」を文字どおりに信じていて、その世界最終戦争、いわゆるハルマゲドンが起きる事も信じている。
 信じるのは勝手だが、それが起きる事を待ち望んでいる。中にはハルマゲドンが起きる日を自分の手で早めてやろうとすら考える。

 ハルマゲドンが起きるのは今のイスラエル、パレスチナの辺りだと解釈出来る。
 キリスト教右派はイスラエルを焚きつける事によって中東で大戦争が起き、イスラエルが核兵器を使う事を望んでいる。
 そうなると黙示録に書かれた神と悪魔の最終決戦の描写そのものの光景が起きるからだ。

 ハルマゲドンが起きると人類の大半は死滅するが、キリスト教右派は自分たちだけは聖書の予言通り再臨したキリストに救済されると信じている。
 こういう白人キリスト教徒がアラブ諸国を滅ぼしてでも米国はイスラエルを助けろと主張して、選挙で大きな影響力を持ってしまっている。

 ここまで過激な宗派は「終末カルト」とも呼ばれ、米国の中西部や南部の田舎には昔からいた。だが今ほど政治的影響力は持っていなかった。
 この政治的影響力が近年増大しているとするなら、絶対数が増えていることになる。
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