閑中八策
ここで注意すべきなのは、国軍、革命防衛隊の両方とも、指揮権を持っているのは大統領ではなくイスラム法学者である最高指導者、現在のハメネイ師だという事だ。
そもそもイランは最高指導者が大統領を罷免できる権利を持っている。日本人が考える「共和制」とはだいぶ違う。
革命防衛隊はその名前の通り、何を防衛するかと言うと「イランのイスラム革命体制」であって、イランという国家では必ずしもない。
この点で国軍と役割分担をしているのならいいのだが、そこの区別が必ずしもはっきりしていない。
さらに革命防衛隊は、国民の生活態度まで取り締まる民兵組織を下部機関として持っていて、ひどい場合は女性が頭をすっぽり覆うスカーフを着用しないで外出しただけで逮捕される事もあると言う。第二次大戦時の日本の憲兵隊みたいな物だ。
また革命防衛隊は国営ならぬ「軍営」の企業を多数経営していて、イランの経済を牛耳っている面もある。
その指揮権は宗教的最高指導者にあるが、アフマディネジャド大統領他、今のイランの政府高官の多くは革命防衛隊の出身者で、そのために間接的に革命防衛隊に影響力を持ち、それを自らの政治基盤にしている。
米国がイランと戦端を開いた場合、正規軍同士の決着はすぐにつくだろう。しかし、イラク戦争、アフガン戦争では、米軍は近代兵器を駆使する正規軍同士の戦闘では圧倒的に強いが、市街戦、ゲリラ戦には意外と弱い事が分かった。
イラン軍、特に革命防衛隊はこの点は研究しているはずで、おそらくまず国軍が米軍を迎え撃ち、勝てないのは分かっていて、一旦停戦に持ち込む。
その後革命防衛隊が民兵組織を総動員して、自爆テロを含む市街戦、ゲリラ戦で乗り込んできた米軍を泥沼に引きずりこむ、という作戦だろう。
ここに下手に自衛隊を派遣すると、革命防衛隊の餌食にされる危険がある。
たとえ停戦合意があるとしても、それは「国軍」との停戦であって、イラン側は「革命防衛隊は別の組織だもんねー。だから停戦合意違反にはならないもんねー」と言い逃れる、という可能性がある。
そもそもイランは最高指導者が大統領を罷免できる権利を持っている。日本人が考える「共和制」とはだいぶ違う。
革命防衛隊はその名前の通り、何を防衛するかと言うと「イランのイスラム革命体制」であって、イランという国家では必ずしもない。
この点で国軍と役割分担をしているのならいいのだが、そこの区別が必ずしもはっきりしていない。
さらに革命防衛隊は、国民の生活態度まで取り締まる民兵組織を下部機関として持っていて、ひどい場合は女性が頭をすっぽり覆うスカーフを着用しないで外出しただけで逮捕される事もあると言う。第二次大戦時の日本の憲兵隊みたいな物だ。
また革命防衛隊は国営ならぬ「軍営」の企業を多数経営していて、イランの経済を牛耳っている面もある。
その指揮権は宗教的最高指導者にあるが、アフマディネジャド大統領他、今のイランの政府高官の多くは革命防衛隊の出身者で、そのために間接的に革命防衛隊に影響力を持ち、それを自らの政治基盤にしている。
米国がイランと戦端を開いた場合、正規軍同士の決着はすぐにつくだろう。しかし、イラク戦争、アフガン戦争では、米軍は近代兵器を駆使する正規軍同士の戦闘では圧倒的に強いが、市街戦、ゲリラ戦には意外と弱い事が分かった。
イラン軍、特に革命防衛隊はこの点は研究しているはずで、おそらくまず国軍が米軍を迎え撃ち、勝てないのは分かっていて、一旦停戦に持ち込む。
その後革命防衛隊が民兵組織を総動員して、自爆テロを含む市街戦、ゲリラ戦で乗り込んできた米軍を泥沼に引きずりこむ、という作戦だろう。
ここに下手に自衛隊を派遣すると、革命防衛隊の餌食にされる危険がある。
たとえ停戦合意があるとしても、それは「国軍」との停戦であって、イラン側は「革命防衛隊は別の組織だもんねー。だから停戦合意違反にはならないもんねー」と言い逃れる、という可能性がある。