蒼い唄
序曲

始まりの唄

ー2年B組ー

ここは私の教室ー…

あちこちで私の噂話が聞こえる


「神崎さんって彼氏8人いるらしいよー」

「えっ…マジ?マジ淫乱~ピアノが上手いからって調子乗りすぎー」


「女王様って感じよね~」


女達の下品な笑い声が耳に入る…


確かにあたしは男に不自由はしたことない…

ていうか向こうが勝手に寄ってくる


そして彼氏面してあたしに勝手に貢ぐ…

そういう男が何人もいる


でも決して体を受け渡すようなことは一度もしたことない…

何度も催促はあったけど一度も承諾はしていない


はっきり言って男はウザイ


男になんて興味はない


ガラガラー


教室のドアが勢いよく開いたかと思えば
「み~なみーちゃん~」


キターーー


最近あたしにつきまといだした隣のクラスの奥田祐也


あたしは明らかに嫌そうな顔をして冷たく言い放った


『何?』


「も~冷たいな~今日は美波ちゃんが前ほしいって言ってたバッグ持ってきたんだ~」


と言ってあたしに差し出した


あたしはこいつにおねだりをした覚えはない

雑誌を見てて可愛い~って言っただけー

『あっ…ありがとう』

一応お礼は言う


「でさ~今度俺とデートしてくんない~?」


あたしの肩を掴んで真剣に聞いた


あまりの真剣さにあたしはおされて


『どこ…連れていってくれるの』


祐也はあたしの肩から手をはずしガッツポーズをつくっていた


「やべ~まじ嬉しい~」

そんな喜びに浸ってる祐也をよそにあたしはまた冷たく言い放った


『で、どこに連れて行ってくれるの』


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