女の子が、女の子の日。
女の子が、女の子の日。
「‥さーやーちゃんっっ」
バッ、っと布団を勢いよく剥ぎ取られるのはいつものこと。
「‥たくやのはげ〜っっ」
私が悪態をつくのもいつものこと。
「まだ寝たりない。布団返せ。」
そう言って、起き上がることもせず、目を開けることもせず、口だけがぐさぐさ、とげとげとものを言う。
「もー、さあやったらほんとやだ。やだやだ。」
そう言って、たくや私の顔をぱちんぱちんと叩き、「学校に遅刻するまで、あと10分。」そう言われて私はようやく起き上がる。