ねぇ…〜私の足跡〜
「んで?いつから痛いんだ?」
「夜中…」
「激しく痛いのか?」
「うん、うなるぐらい」
「そっか、過去に病気は?」
「あったけど、治る病気って聞いて病名もちゃんと聞かなかった」
「バカかおまえは…」
「…あ、俺のカルテ無かった?」
「ん?この病院か?」
「そう、手術ってか手当てするのは違う病院だけど、俺、引っ越したから様子見に紹介されて…」
「そうか」
と言うと結真はパソコンを
いじりはじめた
「あった!」
「なんだって?」
「狭心症の経過見だって」
「狭心症だったのか…俺」
「また狭心症が再発したのかもな」
「あぁ、」
「とりあえず心電図して採血だ」
「いや!やっぱいい…」
「なんでだ?可愛い看護師いっぱいだぞ〜」
「それはうれしいけど…
俺、自分の身体に針刺すの嫌いなんだわ…」
「へー要するに採血が嫌なのね」
「なんとかなんない?採血…」
「なんともなんないな、
俺がやってやるから安心しろ」
「お前…俺たちの学年の中で
一番下手だったよな」
「昔の話をするな、いまは一番だ」
どーだか…
てか昨日は点滴、
今日は採血って
どんだけ俺のからだに針刺せば気が済むんだよ…