隣人は高校教師
まず、一面白の空間とシンプルな家具が目に付く。
彼の言葉通りにベッドまで連れて行くと、本当にしんどそうに倒れこんだ。
「何か欲しい物はありますか?」
うっすら開けた潤んだ目があたしを見た。
色っぽすぎるでしょう。
「熱なかったら絶対舞ちゃん欲しかったなー」
伸びてきた手があたしの髪を触る。
不覚にもドキッとしてしまった。
「…バカな事言ってると帰りますからね」
「…ダメ、帰らないで」
ギュッとあたしの手を掴んで真剣な顔でそんな事を言う彼にあたしの心臓はうるさかった。
だめ、だから彼とは関わりたくなかったの。
誰もが彼に惹かれずにはいられない。