隣人は高校教師
そう。こんな甘い事言われてるのは私だけじゃない。
自惚れて大怪我したくなんかない。
あの人はただ、毎日暇つぶしになる女の子が欲しいだけ。
だけど、彼といるとドキドキしてしまう。
こう返したらなんて帰って来るのか考えてしまったり。
…バカ、やめよう。
もう関わったらダメだ。
学校へ行くと、陽菜がニヤニヤしながら近づいて来た。
「この前はどうなったのか聞かせてくれるよね?」
「悪いけど、期待してる様な展開にはなってないよ。」
「へー?
どんな展開?」
「………桜見に行った」
さくら?と首をかしげた。
「その後、何故かお礼とかいってキスしてきた。」
そう言った瞬間、陽菜が、キャーーーー!と叫んだ。
「何?いい感じなの?
付き合っちゃえばいいのに!」
「全然いい感じじゃないの!
軽いの!
さっきだって女の子が怒鳴りに来てたし。」
軽い、かぁ……と考える素ぶりを見せた。
「でも、好きなんでしょ?」