隣人は高校教師
「陽菜」
後ろから遠慮がちに声をかけると、勢い良く振り返った陽菜が、一瞬恥ずかしそうに笑った。
「舞!
おはよう〜。
来るの遅くない?」
「昼からだもん。
陽菜が外にいるの珍しいね。」
うん、と答えた陽菜に友達?と優しく尋ねる彼は、多分三つくらい年上の人に見える。
「俺、コーヒー買ってくるから話してなよ。
陽菜いる?」
「あ、ううん大丈夫。」
頭を優しく撫でて去って行った彼を見送って、私は陽菜に詰め寄った。
「ちょっとー、彼氏いるなんて聞いてないよー?」
「最近付き合いだしたの。
まだぎこちないからさ。」