隣人は高校教師
「堤君…あたし…………」
「好きだよ。」
後ろから聞こえた言葉に思考が停止した。
…え?
ゆっくり振り向くと、泣きそうな顔であたしを見る彼と視線が交わった。
「…好きに決まってるだろ。
だから必死なんだっつの。」
初めて見る彼に、ぎゅっと胸が締め付けられた。
やっと、言ってくれたんだね。
「…堤君ごめんなさい。
あなたの事素敵だと思ったけど、彼の事が好きになってしまいました。
本当にすみません。」
「は?
なんだよそれ…
最悪だな、帰る。」
あたしの忘れ物の袋を投げ捨て、帰って行った堤君に罪悪感でいっぱいになる。