隣人は高校教師


「じゃあ、そろそろ行こうかな。」


「うん、いってらっしゃい。」


玄関に向かう彼に着いて歩く。

クルリと振り返ると、チュ、とキスを落とした。

新婚みたい……


「あ。」


扉に鍵を閉める彼の後ろで幸せに浸っていると、突然あたしを振り返った。


「ここ、後で見てみるといいよ。」


首元を指差し、にっこり笑って階段を降りて行った彼を見送り、家に帰る。


鏡に直行し首を見てみる。


「あぁぁぁぁあ!!!」

思わず叫ぶ。


赤黒い後が。

「最低!」


いかにもな絆創膏を貼って学校へ行くはめになってしまった。


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