閉じこめられた空間で
夏々は、川辺にいた。
・・・あそこ深そうだな。
そう思って、靴を脱ぎ
靴下も脱いだ。
そして、そこへ向かって真っすぐ進む。
「・・・っ!」
なにかが足に刺さった。
痛い。
そして、尋常じゃない川の冷たさに気付く。
「夏々ちゃん!」
声が響く。
・・・誠だ。
彼は月夜に照らされていた。
輝いて見える。
「大丈夫!?」
誠は走ってかけよる。
水が冷たいのに川の中に入ってくる。
私は、だんだん誠が見えなくなってしまっていた。
「夏々ちゃんっ・・・!」