閉じこめられた空間で
「・・・というわけだ。」
博之は説明した。
「あぁ・・・そうなんだ。」
「それを夏々ちゃんは知らないの?」
誠が尋ねる。
「知らないんじゃないか?まぁ知る必要すらわかんないけどね。」
そういって、博之は席を立った。
学校。
「いってきます。」
夏々は靴を履いて、出ようとした。
すると、
「ちょーーーーっ!」
駿太郎が急いで玄関にくる。
「待て待て。」
「・・・なんでいるの?」
「だって、毎日お泊りしてるもん。」
駿太郎が、仁王立ちする。
「いばること・・・?」
「まぁいいさ。けど、とりあえず待てって。」
駿太郎は、夏々の腕を引っ張った。
「っ・・・!」
勢いよくひっぱられたので、
転びそうになった。
「おーい!誠ぉ早くしろーっ!」
駿太郎が私の腕を持ったまま叫ぶ。
私は、全力で振り払おうとした。
「はいはい。」
そういって誠がでてきた。
「行こうか。」