閉じこめられた空間で
そういって三人で、この家を出発した。
「あの・・・走りたいんですけど。」
「え?なんで?」
「電車。間に合わないからさ。」
「うっそ!やっべーじゃん!」
そういって、駿太郎は、夏々の手を握って走った。
「ちょちょちょ・・・!」
いきなり走ったので驚いた。
でも、思った。
・・・遅い。
私は駿太郎と手をつないだまま競争しようと思った。
すると、一瞬で夏々が駿太郎を引っ張るような画になった。
「うっそ!」
驚きのあまり駿太郎は手を離してしまった。