閉じこめられた空間で

あんな人がいるのか・・・

なんかよくわかんないなあ・・・

すると、誠とほかの人の声が聞こえた。

どうやら男の人のようだ。


誠は、夏々の部屋に彼をつれてきた。

「やあ。居候くん。」

「居候じゃないです。」

彼があまりにも慣れ慣れしかったので驚いた。

・・・しかも居候じゃあないし。

「養子の子だよ。」

誠は、彼に教えた。

「夏々ちゃん、こちらは友達の南方駿太郎。」

「どうも!駿太郎です!」

駿太郎は、敬礼のポーズをした。

「で、駿太郎。こっちは養子にきてくれた真壁夏々ちゃん。」

「よろしく。」

夏々は無愛想に言った。

「俺のことは、駿太郎って呼んでいいからな!」

そういって駿太郎は、名刺を出した。

「これ、とっときな。」

「はぁ?」

私はなんだかよくわからずにその名刺を受取り

ポケットの中に入れた。

「うわうわ!」

入れた瞬間駿太郎が私のポケットに手を突っ込んできた。

「ちょっ!」

高校の制服、セーラーだったので、危ない位置にポケットがあり驚いてしまった。

そんな私の気持ちなんか気にもせず、

駿太郎は自分の名刺を取り戻すと

「名刺入れにしっかり入れてくれよな?」

と名刺入れと一緒にまた私に渡した。

「はぁっ!?」

「はあ?じゃないだろがっ!常識だろ!」

と、駿太郎は言う。

だけど、名刺なんて初めてもらったし

ましてや同級生からもらうのなんて

想像してなかった。

・・・どうやらこいつら。

ただもんじゃないらしい。
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