恋愛小説家
それは、突然に。
それは、突然の出来事だった。
いつもと同じように出社した木曜日の朝…。
いつもと同じ朝…といっても、木曜日って、私にとって微妙な朝。
月曜日のように〝今週も頑張ろう〝って意気込みもなければ
金曜日のように〝今日、頑張ればお休みだ〝っていう妙なハイテンションさもない。
かといって水曜日のように、中だるみをしているような感じともちょっと違って。
ただ、昨日までの惰性で、食べたくもない朝食を無理やり胃に詰め込んで。
シャワーしたあと顔のむくみを取るパックして、メイクする。
洋服は面倒くさいコーディネートいらずの流行りのワンピースで、自分をそこそこ武装して。
そんなふうに始まる一日。
明日へ繋ぐための一日。
そんないつもの、木曜の朝、の突然の出来事だった。