愛は満ちる月のように
それは本心だった。

窮屈になったズボンを脱いでいないのもそのためだ。


「どこまで進んだら……男の人って、やめられなくなるの?」


美月は小さな声で、それでいて興味深そうに尋ねた。


「……そうだな」


ニットの裾から右手を差し込むと同時に、左手で美月の身体を支えて起こす。


「きゃっ」


彼女の口からこぼれた声を無視して、ワンピースをたくし上げ、そのまま脱がせた。

しっとりとなめらかな肌……そして、なんの飾りもない白いシルクの下着に包まれた美月が姿を見せる。

悠はそのふっくらとした胸の谷間にキスして、


「あとは、ズボンのベルトを外して、ファスナーを下ろせば……これまでのふたりには二度と戻れない」


少し顔を離し、美月の顔を見上げて言った。


< 103 / 356 >

この作品をシェア

pagetop