愛は満ちる月のように
『このままではその日本人に横取りされてしまう。さっさとミツキをお前のモノにしろ。あの娘には莫大な価値があるんだ。上手くやればフジワラ・ニューヨーク本社を日本の本社から切り離して、私の物にできる。そうキリュウが言っていた』
それを聞いたとき、美月は背筋が寒くなった。
しかも美月が亡き母を偲んでいることを知っているメアリーは、
『あの娘は愛情に飢えているから「愛してる」とたくさん言えばいいわ。あと、すぐに妊娠させること。家族になろうと言ったら、喜んであなたと結婚するでしょう』
間もなく夏を迎える時期だというのに、全身の震えが止まらない。
美月は急いで部屋に戻り、大事なものだけ小さなバッグに詰めた。勇気を奮い立たせて平静を装い、普段どおりに出かけようとした。だがそこをボディガードに止められたのだ。
彼は『この娘はあなた方の話を聞いてましたよ』そう口にした。
美月は取り押さえられ、部屋に引き戻された。
サイラスに組み伏せられたときはレイプも覚悟したが……。
『レイプしたければすればいいわ。ただし、あなたの罪を告発して私が死ねば、あなたたちはおしまいよ。桐生に何を言われたか知らないけれど、すべての力は私が持ってるのよ。甘くみないことね!』
それを聞いたとき、美月は背筋が寒くなった。
しかも美月が亡き母を偲んでいることを知っているメアリーは、
『あの娘は愛情に飢えているから「愛してる」とたくさん言えばいいわ。あと、すぐに妊娠させること。家族になろうと言ったら、喜んであなたと結婚するでしょう』
間もなく夏を迎える時期だというのに、全身の震えが止まらない。
美月は急いで部屋に戻り、大事なものだけ小さなバッグに詰めた。勇気を奮い立たせて平静を装い、普段どおりに出かけようとした。だがそこをボディガードに止められたのだ。
彼は『この娘はあなた方の話を聞いてましたよ』そう口にした。
美月は取り押さえられ、部屋に引き戻された。
サイラスに組み伏せられたときはレイプも覚悟したが……。
『レイプしたければすればいいわ。ただし、あなたの罪を告発して私が死ねば、あなたたちはおしまいよ。桐生に何を言われたか知らないけれど、すべての力は私が持ってるのよ。甘くみないことね!』