愛は満ちる月のように
ホテルのフロントで美月の部屋がシングルルームと聞き悠は驚いた。
しかし、本当に驚いたのはそのあとだ。美月の部屋をノックし、「僕だ。美月ちゃん?」ドア越しにそう呟くなり、ドアが開いて美月が飛び出してきた。
そのままの勢いで抱きつかれ、悠は言葉を失う。
「どうして? ねえ、どうしてなの? どうしてこんな……」
美月が部屋に入ってすぐ、電話が鳴り始めたという。
不審に思ったものの彼女は受話器を上げ……それは無言電話だった。そのあとも数回繰り返し、美月はフロントに内線でイタズラ電話がかかると告げ、かけている部屋を調査してもらうことにしたのだ。
だが、その部屋に宿泊客はいないと言われる。
それでも無言電話は続いた。
美月は自ら乗り込んでやろうと思ったものの、拉致された恐怖が甦り部屋の外に出ることができない。
直後、彼女の精神は抑制のたがが外れた。
彼女は電話機本体を掴み、コンセントを思い切り引っ張り、そのまま壁に叩きつけていた。
しかし、本当に驚いたのはそのあとだ。美月の部屋をノックし、「僕だ。美月ちゃん?」ドア越しにそう呟くなり、ドアが開いて美月が飛び出してきた。
そのままの勢いで抱きつかれ、悠は言葉を失う。
「どうして? ねえ、どうしてなの? どうしてこんな……」
美月が部屋に入ってすぐ、電話が鳴り始めたという。
不審に思ったものの彼女は受話器を上げ……それは無言電話だった。そのあとも数回繰り返し、美月はフロントに内線でイタズラ電話がかかると告げ、かけている部屋を調査してもらうことにしたのだ。
だが、その部屋に宿泊客はいないと言われる。
それでも無言電話は続いた。
美月は自ら乗り込んでやろうと思ったものの、拉致された恐怖が甦り部屋の外に出ることができない。
直後、彼女の精神は抑制のたがが外れた。
彼女は電話機本体を掴み、コンセントを思い切り引っ張り、そのまま壁に叩きつけていた。