ヲタク彼女
 「ねえ、聖二。明日って何か予定ある?」
 みんなでお昼を食べている時、朱音ちゃんにいきなり言われた。
「別にないけど」
「じゃあ、どっか遊びに行かない?」
 それを聞いた時、一瞬構えてしまった。なんたって、この間のナ●ト事件があるから。
「いいよ」
 でも、その件は解決したのだ、と自分に言い聞かせ、俺は返事をした。
「良かった。じゃあ、どこ行くか考えておくね」
 キレイにネイルを施された手を振り、友達とキャッキャと笑いながら、どこかに行ってしまった。
「やっぱりあり得ないだろ。彼女がヲタクなんて」
「だよなぁ」
「ていうかだな、朱をものにしといて彼女をヲタクだなんて!なんてことを言うんだ!」
 出た。
「ヲタクが嫌なら俺に譲れーー!」
 何なんだよ、もう!
「ぐ、ぐるしーー」
 いい加減にしてくれ!
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