ヲタク彼女
 「良かったね、仲直りできて」
「ああ」
 祐二と仲直りできたことを知らせると、朱音ちゃんは自分のことのように喜んでくれた。
「結構噂になってたよ」
「ええ!?」
 どうしてあの学校はこうも噂が好きなんだ。
「聖二、人気者だね」
「いや、それは違う……かな……」
 よく噂がたつのは人気者とは違う気が……
「あ!!」
 そんなことを話していると、横で彼女がいきなり叫んだ。
「なっ、何!?」
「今日何曜日!?」
「木曜日だけど……」
「●サンの日だった!どうしょう……もうはいっちゃってる……」
 出ました!アニメ!と言っても俺はもう彼女のこんなとこに馴れてしまった。
 でも、そんな、この世の終わりみたいに落ち込まなくても。
「それ、俺一応録画しといたけど。だって、今日朱音ちゃん部活だって言ってたから」
 自分で言うのもなんだが、俺っていい奴!。
「本当に!ありがとう」
 俺もヤキがまわったかな。
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