もっと…
奴等には適当に優しく話をし、職員室に戻った。



自分の席に座ると、2組の副担が俺を廊下に呼び出した。




「何でしょうか?」




副担は俺より遥かに年上なので、一応敬語を使う。



副担が一瞬顔を歪ませると、後ろから俺のクラスの加藤由紀が現れた。



加藤は、何故か泣いていた。




ここだと何かと目立つので、数学準備室へ加藤を通した。




しゃくりあげて泣いている加藤を宥めるように、背中を擦ってあげる。


すると、加藤が俺に抱きついてきた。




「か、加藤…っ!?」



「先生っ…私、先生の事が好きっ!!」
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