冷姫Ⅰ

「え~。白いいの?今の俺、お前より強いよ?」



「やってみなきゃかんねーだろ」



二人は動き出した。



お互いのこぶしをよけながら蹴りで攻撃するも、お互いに相手の動きを読んでかわしている。




普通の人が見たら、何をしてるかわからない速さだろう。




そして一見五分五分な戦いにみえるが、勝負はついているのがみえる。




「霧。ちゃんと本気だしな」




私にはわかった。霧はまだ半分程度しか力をだしていない。




「雪がいうなら・・・」




シュッ!





白の目の前でこぶしが止まる。





「負けたぁ!なんでこんなに強くなってんだよ!霧!」




「別に強くなったわけじゃない。ただ今まで本気ださなかっただけ。敵を欺くにはまず味方からでしょ?」




「くそー!隼人さんにでも特訓してもらお!」



でも、本当に・・・




「霧、次は私と」




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