冷姫Ⅰ
小学校の時から勉強が嫌いだったこととか、中学校で友達がいなかったことで、私は中学二年生頃から夜の街で喧嘩をするようになった。
その日もそうだった。
「うりゃぁっ!」
飛びかかってくる男達。
何発か殴られながらも必死に殴り返してなんとか勝つ。
「はぁはぁ・・・・」
それでも胸のモヤモヤは消えなかった。
「お前。強くなりたいか?」
「あんただれ?」
「なぁ・・・。強くなりたいか?」
「・・・」
こくりとうなずく。
私は強くなりたかった。誰にも、何にも負けない強さが。