冷姫Ⅰ
「総長。ここ最近総長についてハッキングの動きが見えます。どうしますか?」
「生年月日ぐらいはハッキングさせておけ。鋳薔薇の情報はだめだ」
「わかりました」
一年前に活動していた倉庫を移してから、俺たちは鋳薔薇ということを隠して活動してきた。
「琥流。墓参りいかねぇの?」
副総長であり俺の幼馴染の深月(みつき)。
「行って冷姫に会ったら意味がねぇ。そうだろ?」
「あぁ。そうだな。陽ちゃんとの約束、守らねぇとな」
「悪いな。俺のために鋳薔薇まで」
「何言ってんだよ。陽ちゃんは俺たちの姫だったんだ。あたりまえだろ」
「ほんとに・・・陽はすげーよ」