隣に魔王さん。
■ .プロローグ。


“運命”なんて都合の良い言い訳だと思ってた。


“君と出会えたのは運命だ。”
なんて恥ずかしげもなく言う人に言ってやりたい。運命じゃなく貴方が動いた結果で、偶然にも愛しいと思えたからなんだ、と。



全てが運命なら生まれた日も死ぬ日も決められてるなんて腹立たしいにも甚だしい。


じゃあ、学校の宿題を忘れたり居眠りしたりするのは運命?
友達と喋る内容まで運命で決められてる?そんなのは嘘。



全ては偶然と必然にわけられている。



そう、思ってた。


でも――――、


貴方と会って、貴方を思って、
泣いて、笑って、哀しんで、
胸を引き裂くような痛みも、
胸を踊らせるような喜びも、



貴方と出逢えた運命が導いてくれたもの。



隣にいる大切さを教えてくれたのは貴方。




運命と云う名の貴方でした___。





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