隣に魔王さん。
自問自答してもなにも変わらない。
早く、かたをつけないと魔王さんにも悪いし何より私が駄目になる。
―――約束、という枷。
あのひとが最期に残していった言葉。
私が、貴方の為にできるただひとつの償い。
墜ちていく海は底無しで
ずるずると引き込まれて
逃げられない。
錆び付いた鎖が重く重くなる
朝を視ることもなくただ暗いなか
手を伸ばしたひとつのこと。
私は簡単には手放したりしない。
だから、こんなにも揺られることは嫌
私は私でありたいの。
あのひとを守ったまま、約束を契ったから
―――忘れない。
忘れるはずがない、忘れられるわけがない
あんなに、あんなに、
私を、
―――愛してくれたひと、