隣に魔王さん。


魔王さんは私の頭ををガシリ、と掴み……


「いたっ!!痛い!!痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!!」

「暫くは部屋にいろというのが聞こえなかったのか?」

「ぼ、ぼ、ぼ、暴力反対っ!!!!」


喚いても、中々ラチが明かないと悟った私は魔王さんの腕を掴み腕力で体を持ち上げ………
浮いた足を使って回し蹴りを一発お見舞い申し上げました。
えぇ、それはーもう、そーかいかんマックス!でした。


ボトリ、魔王さんは私を床に落としました。物かっ!って突っ込みたくなるような感じだけど、突っ込んでしまったら私の命、風前の灯………。
ってか、こいつ最初セクハラ満載だったから……貞操が風前の灯……?いやーーーーーー!それだけはいやーーーーーー!!


「アホか。」


頭を叩かれた。
魔王さん、今日は容赦ないなぁ。

「そんなに盛っとらん。」


そーだよね、こんなチビに盛るとかロリコン変態セクハラオヤジだよねー。


「じゃあ、一緒に外に出よーよ。」

「…………おい。」


魔王さん、不機嫌さまっくす!っです!!
しょーがないなぁ………。


私は意を決して、いやそこまでじゃないんですけど。
友達にやるように………魔王さんの腕にギュッと抱きつく。
そして、少し頭を傾げながら上を向く。


「……外、出たいなぁ…」


これぞ、必殺業!!
友達によく効いていた腕に抱きつく。姉御肌の友達が周りにいたので。えぇ、これと抱きつくということをすれば、



私の大体の我儘は聞き入れられました。


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