隣に魔王さん。


魔王さんは……?


これが効くか効かないかはこれからにも関わってくるので要注意!テストに出るぞ!ってゆーのは冗談ですが。


「………まおーさん?」

「………わかった。」

「!!っしゃあああ!!!」


渋々という感じの魔王さん。
けど、前言撤回はなしでしかとこの耳に聞き入れましたからねっ!

「まおーさんっ、ありがとー。」

腕から移動してギュッと腰回りに抱きつく。
恥じらい?ナニソレ、オイシイノ?
仮にも齡十六なりたての高校生ですが女子校まっしぐらだったのでえぇ、恥じらいなんてないですよー。いつもこんな感じですよー。

ソレが何か?


魔王さんから離れて、走り回るぞーっ!と意気込む私に後ろから魔王さんが何かを首にかける。



それは黒く、透明なほど綺麗で一点の汚れもない黒の光を淡く放つ宝石のついたネックレス。
そう、魔王さんの髪と同じ色。
日に焼けて焦げ茶色になった私とは違う真っ黒で綺麗な髪色。


「これを手放すな。いつでも、つけとけ。いいな?」

「りょーかいしましたっ」


ビシリ、警官ポーズを取れば呆れた笑みを返されましたが、そのあと柔らかく笑って頭をポンポンと、むぅ、なんかズルい。
唇を尖らせた私にもう一度呆れた笑みを見せて部屋を出ていった。




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