隣に魔王さん。

***


えぇ、わたくし今とてつもなく



幸せですっ!



「つぎっ!」


ピッと空気を鋭く切り裂く。
笑う顔には生気が満ち溢れていて、活き活きとしている。


「ほら、ケンカ売ったのそっちでしょう?」


くいくい、っと竹刀で相手を挑発する。
ってか、竹刀って言わないってか言えない重さと固さなんですけど。一応、竹で作られてるらしいけど中にたぶん鉄が入ってる。重り代わりかな、素早く振り抜くためのものだと思う。


「……くっ」


なんとか立ち上がって、私を見つめる5人。
旗から見れば集団リンチ。でも一度私を見れば…え、逆……?
と思ってしまうほど私は活き活きしてます。


何度か通りすがりの人からあわれみの目を向けられました。


「しねぇえええっ!!」


考え事してて気づかなかったけど、なんか5人で一斉に振りかざしている。
ってか、妙齢の女子に向かってしねぇえええっは無いと思いますが………。



少し反応、おくれちゃったー。



と、思いつつ5人まとめて薙ぎ倒す。一番右端につき、を繰り出してそのまま蹴り入れて飛ばす。
そしたら、二人目が突っ込んでくるから胴に一本。後ろから3人目が来るから、峰打ち覚悟で鳩尾と喉に後ろ手につきを繰り出す。
4人目と5人目が一斉に竹刀をおおきくふりおろすから、受け止めて横に流してから回りげりをお見舞いする。




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