隣に魔王さん。
「なんなら、ここで証明してみましょうか?」
明らかなる挑発に乗るのはやはり、若い連中。
どうぞ、と竹刀を強く握りしめて待ち構える。その余裕さが気に障ったのか
「このっ!!!」
何人かが一斉に剣を振り上げて来た。って!!真剣かよっ!
流石に竹刀と真剣では分が悪いので………。
降り下ろされる剣をギリギリまで引き寄せて触れる寸前で避けて後ろに跳び、着地した瞬間に前のめりで1人の顎をつく。
「ぉわ゛!」
情けない声をあげて仰け反る。
よわっちーな。
後ろに倒れると同時に剣を持つ手から力が抜けるのを見逃さずに、思いっきり飛んで倒れていく人の剣を奪い取る。
―――バキ、
………着地は失敗したけど。
ってか、ごめんなさい。お腹に重力+私の全体重がのりました。
ぐぇっ、と失礼ながら気色悪い声を出して、えぇ気を失いました。
流石に、悪いので
とん、と降りて
「ごめんなさい。」
と頭を下げて謝る。
謝ってる最中に不意討ちで頭に下ろされる手刀。うん、遅いよー。
私はそのまま地に手をつくと、倒立する要領でその手を蹴る。
そのまま立ち上がり剣を振り抜く。といっても柄の方で鳩尾に入れたので刃は使ってませんよ。