隣に魔王さん。
内心、ほくそ笑みながらエリダさんの言葉に跪く。
ふふふ………。これで外に出れる口実が作れた!と1人喜んでいたら………
「………っなつかさまは阿呆ですかっ!」
ニナが体を震わせながらコチラに向かって歩いてくる。
いやん、怖いよー。
「おいっ、」
エリダさんが止めようと声をかけるが、ニナはそれを、
「だまらっしゃい!この馬鹿がっ!!」
一喝しました。えぇ、ものすごい剣幕で。
「に、ニナ?」
「なつかさま?何故です?」
「な、なにが…」
「何故、ワザワザ自らむさ苦しい男所帯へと足を踏み入れるのですかっ!」
「………え、」
「なつかさまは、私どもがお世話するんですっ!それはもうメイド一同心から楽しみにしていましたのに、何故、私たちに時間をとっていただけないのですか。そもそも、なつかさまの綺麗なお身体に傷をつけようものなら魔王様が黙っておりませんよっ!」
「………え、」
そっち?
なんか、私で遊べないことを悔やんでおりません?ニナさん。
「なつかさまに似合いそうな衣装を魔王様に頼み込んで買い付けしたのに………着てくださらないのですか。」
ショボーン、としたニナに慌てて駆け寄って
「着る!着るから!!どーせ、鍛えるのは2日に一回くらいだし。そーじゃなきゃ死んじゃうし。まったりお茶する時間だっていっぱいあるって!」