隣に魔王さん。


「なつかさま、暫しじっとしといてくださいね」


なにやら、怖い笑みを浮かべました。えぇ、ニナさん?
だから何故、私の服に手をかけるのよーっ!!


「にににに、ニナ!?」

「ほら、脱がせますよー」


4人に囲まれて逃げる術もなく、そのまま服を脱がされてお風呂に突っ込まれました。


「では、事が終わりましたらお呼びください。」


ニナがお風呂の扉の前で一礼してから扉をしめた。
フツーはついてくるらしいんだけど、わたくし、ものすっごく拒否りました。えぇ、そしたら渋々応じてくれました。
今では入浴剤的な物と良い香りのするシャンプーとコンディショナーとリンスとボディーソープ。


私の好きな柑橘系ばっかで固められていていつのまにリサーチされたのかわからないのですが、愛用しているのですっ!


でも、今日は違った。


何故かいつもとは違う香りが鼻を擽って、肌触り、もなにか違う。

「むぅ、なんだ。これは、」


なんか、違う。違和感がある。




つるすべになった肌にタオルを滑らせながら悩む。


―――太った?


お腹を押さえて悩んでいるとニナが扉を開けてにこりと笑う。



その笑みにツーッと冷や汗が背中を伝ったのであった。


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