隣に魔王さん。
なんとなく、わかった。
魔王さんの言いたいことが。
なら、
「新しい茶葉。買ってくださいね?」
にっこりと見上げながら笑うと魔王さんは呆れた笑みを浮かべながら頭をポンポンと撫でた。
「わかったよ、」
そして、扉は開かれた。
きらびやかなシャンデリアの光が強くなって眩しくなる。
ゆっくり、ゆっくり、進む魔王さんの隣で歩く。
大広間と言われるソコは、別世界のようで。
そこにいた、皆様からの痛い視線をお受けしたことは言うまでもありませんよね?
あ り き た り なパターンですよっ!
きっと、どこぞのお嬢様がわたくしを苛めに来るのですよっ!
最近、ストレス溜まったからちょうどいっか。
と嬉々としている私に魔王さんは呆れた笑みを浮かべました。
「ほどほどにしろよ、」
「はーいっ」
小声で会話をするためにしゃがむ魔王さん。
端から見たら仲睦まじく見えるだろうが、違いますよー。
これは、注意をされてるんですよー。恋人、ではなく保護者、ですよー。
魔王さんは以外と過保護、なのですよー。
私は魔王さんに微笑み返し、周囲に見せつける。
これで、お嬢様がくるーっ!
と喜ぶ私に(三度目ですがっ)呆れた笑みを浮かべました。