隣に魔王さん。
■Ⅳ.とりあえず戻ります。
あの夜から数日がたちました。
とりあえずは、日常に戻ったかなと思いますが………。
はぅー。
とりあえず、ソファーに寝っ転がってゴロゴロ。
えぇ、またしても暇です。
え、兵士たちはどうしたかって?昨日やってきましたよ。昨日で三回目くらいかな。
皆さん、死んだように私を見るのでなんか………。ゾンビみたい。
そういえば、こっちに来て2週間はたったんだ………。
皆、元気にしてるかなー。
何となく、感傷的になってしまった。不意にサイドテーブルに置いてある物を見て溜め息をつく。
それは私がコッチに来るときに持っていた鞄。
中には携帯や筆記用具や教科書が入っていた。
けど、携帯は充電がなくなって使えないし、教科書があってもここじゃ役に立たない。
ただ、鞄についているキーホルダーだけはあの日と変わらずにいた。
あの人、から貰ったあの三つ葉のキーホルダー。
触れることを躊躇って、
見つめることを止めなくて、
ただ、好きだったあの人は。
―――もう、いない。