隣に魔王さん。
店に入った途端、ふんわりと香る茶葉のいい匂いに卒倒しそうですっ!!!
「マダム、お久しぶりです。」
「あぁ、ニナ。久しぶりだね。」
マダム、と呼ばれた女性は大人の女性って感じで、それはもー、色気ムンムンですっ!!
美女、という言葉が似合うこの人はちゃんと経験、があって。
“ニセモノ”なんかじゃない雰囲気が包み込む。
「おや、その子は初めて見る顔だね。」
「マダム、コチラは……」
「はいっ!なつかと言いますっ!!」
「元気な子だね。」
私を見て、笑うマダムはもー、それはそれはお綺麗でした。
「マダムさん、何種類くらいの茶葉があるんですか?」
クルクルと高い天井まで続く棚にはびっしりと茶葉が置かれていて微かに香るダージリンがマダムの好きな茶葉だとわかる。
「1200くらいかね。今はまだ仕入れの季節じゃないから少ない方だけどね。」
「へぇっ!!すごいですねっ!!じゃあ一番売れてるのはどれですかっ!?」
興味津々な私に、マダムはある棚を指差す。