隣に魔王さん。


ほどけたとして、4人くらいか。たぶん弱いのが殆どだと思うけど、1人くらい強いのがいそう。


「ねぇ、私たちの荷物はどうしたんですかー?」


そう、あれを買うために城下町に来たのに何も持って帰らない。なんて嫌だ。




それに、



あのブレスレットをあげるの。



魔王さんの笑った顔がみたいから――。




「ん、あぁ。どうしようかね。」

ガサリ、と袋の動く音が聞こえたからすぐ近くにある。
なんか、探ってる気配がするけどなかには女物の服と茶葉とお菓子の材料と………ブレスレットしかない。



売ったところで大したお金にはならないと思うんだけど。



「お前、どこの出身だ?」


一瞬、バレたのかと思った。
いや、別にバレても大丈夫だと思うんですけどねー。
何となく、嫌な気がしたの。


「………なんでですか」

「イントネーションが、少し違う。それに……。」


ゴクリ、と生唾を飲む。
思わず顔がひきつる。



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