隣に魔王さん。


真っ赤になる私を見てニナが


「では、私はこれで失礼させていただきます。
なつかさま、ほんとに申し訳ありませんでした。」


綺麗な一礼をして静かに扉をしめて出て行った。



「……………」


気、気まずい。
隊長っ!どうしたら良いのでしょうかっ!


「なつか」


あわあわしてる私の名を呼んで腕を引き寄せる。
微妙な距離を取っていたのに気づけば、すぐ近くに魔王さんがいて。


「大丈夫か?」

「はいっ!…………ヘ?」


キーテマセンデシタ。
そんな私に魔王さんは呆れたようにもう一度言い直す。


「体は大丈夫か?」


ピトリ、と額に冷たい手を当てられて驚く。
けど、ひんやりとした温度は気持ち良くて肩の力を抜く。


「大丈夫そうだな。」

「はいっ、ありがとうございます」


魔王さんを見て、はた。と気づく。


「あっ!」


魔王さんの手を振り払って荷物の場所まで駆ける。



魔王さんの腕の中でいつの間にか寝てしまった私が次にいたのは自分の部屋だった。
そして、目が覚めて隣にいた魔王さんにおはよーございます。と言ったのです。
その時から、お土産のこと忘れてましたっ!



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