姫の笑顔は俺のもの
「姫~!おはよ!」

「おはよう姫」

「・・・おはよ」

いつも通り、燐が私に抱き着いてくる
毎日慣れている光景
そのはずなのに周りからは

『やっぱり・・・』

『嘘だと思ってたけど、本当にさ・』

そんな声が聞えてくる

慣れからか、人のことには敏感だ
だから、自分のことを言っているのがすぐにわかる
ばかばかしい・・・

「ねえ姫。いつもと様子違うくないか?気分でも悪い?」

「ううん。大丈夫だよ。葵」

「そう・・・それならいいんだけどさ」

心配そうに、見る葵

「ねえ姫、ちょっといいかな?」

「話があるんだ~」

不意に、数名の女子生徒が近づいてきた
その中には紫織もいる

「わかった」

「いってらっしゃ~い」

本当は行きたくない
言いがかりをつけられるだけだし

アタシは、何にもしたことはないんだけどね

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