姫の笑顔は俺のもの
「本当だ・・・」

なんでこんなバッサリ切れたんだろ?

「姫・・・これ」

葵が引き出しをみて見つけたものは、教科書と教科書に挟んであったカッターの刃
嫌がらせには度が過ぎている
うわ~・・こんな陰険な嫌がらせは初めてだよ

「姫、保健室行こう。血、まだ止まってないでしょ」

「いや、これぐらい大丈夫じゃない?」

「大丈夫じゃないから!」

有無を言わさぬ強い口調で言う燐
珍しいな・・・燐がこんなに強く言うなんて

「でも・・・今戻って来たばっかりだよ?少しでも授業う受けないと」

「そんな怪我してるのに、授業に出たって集中できないだろ?」

「そ、それはそうだけど・・」

「さっさと手当してもらって、すぐ戻れば大丈夫だよ。ほら、行くよ」

手首を掴んで、アタシを立たせる

「じゃあ、あたし一人で行くよ。燐は授業に出「嫌」――」

「即答ですか!?」

最後まで言わしてもくれないのかよ!!
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