姫の笑顔は俺のもの
「姫ってさ、律儀だよね」

うわ、初めて言われた。

「そんなことないと思うけど?」

「そんなことあるよ。なんだか、菓子折り持ってきそうな勢いで毎回、お礼とか言ってくるしね」

「葵の言うとおりだよね」

あたし、そんな風に見えてたのか
これは、喜ぶべき?それとも嘆くべき?
微妙なところだ

「早く学校終わらないかな。姫と今すぐにでも遊びに行きたいのに」

「そうだね。あたしも楽しみだよ」

「どこに食べに行こうか」

「姫に、美味しい店教えてあげたいからな~」

「いや、そんなに気を使ってもらわなくてもいいんだけど。3人が好きなところで」

「姫、あんまりこの辺の事知らないでしょ?近場にも店があるけど、どうせなら案内しながらのほうが楽しいかなって思って」

「そ・・そうなんだ。ありがとう!」

「おーい、そこ。喋りすぎですよ。授業に集中してください」

「あ、すいません」

注意されちゃった
・・・それにしても、楽しみだな~
わくわくしてきたよ
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