姫の笑顔は俺のもの


「おい。お前ら聞いてんのか?」

未だに優羽は、繰り返している
どうやらまだ名乗り出てくる気配はないらしい
先生もおろおろしている

優羽さん・・・とりあえずその殺気を抑えてください
怖すぎますよ
もしも私が加害者なら、絶対に名乗り出たくない
・・・確実に殺されますから

ガンッ―――

思いっきり、自分の机を蹴る
小さな悲鳴があちこちから聞こえた

その時小さく手を挙げる人物が居た

「わ・・・私が」

髪をお下げにしている女子
えーっと、確か名前は和久井さん?

優羽は和久井さんの元へ近づいていく



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