姫の笑顔は俺のもの




「・・ってえな。何しやがる」

頭を押さえる
・・・やっぱり痛かったよね
うん。アタシもちょっと思ったんだよね、力入れ過ぎたって
でも、そんなことを言ってる場合じゃない

「もういいって言ってるだろうが!!」

「よくねえだろ!」

「いいんだ!・・・優羽のその気持ちだけで十分だ。ありがとう。だから・・・もういい」

「・・・ちっ」

舌打ちをしてから、教室を出ていってしまった
ど、どうしよう。追いかけるべき?
でも絶対怒ってるだろうし機嫌悪いだろうし・・・
っていうか、携帯持ってったよ?
持ち出してるんだ

「ふふっあはは!!姫、教科書で殴るとか・・・ははっ」

燐がいきなり笑い出した
葵も肩を震わせている

「優羽の事追いかけないの?携帯、持ってかれちゃったし」

「そ、そうだね!ちょっと行ってくるよ」

そういって、躊躇いもせずに優羽の後を追いかける
後ろから、先生の声が聞えるが無視
優先すべきは、あっちに決まってるじゃん!




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