月光の下で

「やっぱり来たわね」

「約束だからな」

目の前で交わされる会話。

話しぶりからして知り合いのように思える。

私は頭が混乱したまま、ただ二人の話を聞く。


「あの子だけはだめよ。絶対に連れて行かせない」

お母さんが真剣な面持ちになる。

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