月光の下で

「悪いがいくら先代香花姫の頼みでもそれは聞けない」

先代香花姫?
聞き慣れない言葉に私の混乱はますますひどくなる。

いったいぜんたい
何なんだ…

「私には彼女が必要なんですよ。あなたの娘、庵野羽月がね」


───!

どうして、私の名前を知っているのだろう。
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