メルラバ
「唯って、わけわかれへん」

例の女子高生は泣きながら逃げるように喫茶店を出て行った。

秋は依然として不貞腐れたまま。

「わかんなくていいよ」

だって私は彼女の気持ちがわかる。

好きで好きで、どうしようもない気持ち。

あの子はただ秋のことが好きなだけで、私を傷つけようと思ったわけじゃない。
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