メルラバ
『だめですー。隠しててもぼくにはわかるんですから。
なんたって、ぼくは唯ちゃんの神様ですから。
あ、そろそろアキトさんに代わりますね』

「いいいい。かわんなくていい」
『どうしてですか?』

「いいの。秋に、ありがとうって伝えておいてくれる?」

『はい。じゃあ、あとでがんばれメール送りますね。あ、返事はいらないですよ』

「うん。ありがとう」


電話を切って、それから携帯の電源も切って、パソコンに向き直る。


書ける。
絶対に書ける。


そう思ったらキィを叩く指に魔法がかかったかのように、カタカタと軽快なメロディが、ずっとずっと流れていた。
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