メルラバ
さっきまで晴れ晴れとしていた心の中に、あっという間に暗雲が立ち込める。

その黒い塊が、もくもくと際限を知らず大きく膨らみ、私の心を圧迫した。


ショックだった。


その言葉そのものより、こんなに可愛らしい便箋を好む女の子が、私に向かってそんなふうに思ってしまう心がショックだった。


足元に散らばっている、たくさんの封筒。


その全てが、こんな内容ではないとわかっていても、可愛らしい封筒の数々が私を嘲笑っているように思える。
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