メルラバ

後悔

それから3日が経っても、私は外に出ることが出来ずにいた。

今朝からずっと電話が鳴っている。

切れては鳴り、切れては鳴り――

ピーッというFAX受信の音と共に、白い紙がさぁーっと流れてきて、床に大蛇のごとくとぐろを巻く。


もう、うんざりだ。

ピピッという紙切れの音を合図に私は電話線を引っこ抜いた。

朝からずっと働き通しだった電話は途端静かになり、部屋に恐ろしいほどの静寂を与えた。

相変わらずカーテンは閉めっぱなしで、外では少し気の早い梅雨を知らせる雨が降り続いている。
< 317 / 518 >

この作品をシェア

pagetop